さて、雨ばっかりのケープタウンにいつまでもいても仕方ない。ちょこっと移動だ。目標は喜望峰。

　喜望峰はケープタウンから南に伸びている細長い半島の南端（とゆうかアフリカ大陸の最南端）にあるので、どうせ喜望峰に行っても、もう一度ケープタウンには戻ってこなければいけない。返ってくる頃には天気も良くなってるだろう。良くなっててほしいなー。

　さてこの喜望峰、南アフリカの旅行で唯一の目的地だった。せっかくアフリカ旅行をするんだから、アフリカ大陸の最南端へは行ってみなくちゃ。

　私の中で今回の旅行、アフリカの最南端から北の方（エジプトぐらいかな）へ北上する、とゆうイメージがあった。つまり喜望峰は旅行のスタート地点のような感じだ（あくまで自分の中でね）。

　ところが、よくよく話しを聞くと、喜望峰ってアフリカ大陸の最南端ではないらしい。なんか昔は最南端だと思われてたそうなのだが、本当の最南端は他の場所なのだ。なんてゆう名前の都市か忘れてしまったが、とりあえずマイナーな都市だった。

　そっちの方に行くか？でもなぁ、名前も知らないような所へ行っても気分わかないもんなぁ、ヤッパ喜望峰でいいや。

　ケープタウンから喜望峰へは直通の移動手段がない。しかも喜望峰周辺にホテルは無い（少なくとも私が泊れる安ホテルは無い）。なので、どっかの旅行会社にたのんでツアーで行くか、途中のサイモンズタウンとゆう町まで電車で行って、そこからなんらかの手段で（自転車とかレンタカーとかタクシーとか）喜望峰に向かうしかないのだ。私の場合、電車でサイモンズタウン。そっから自転車だな。

　最初は電車で行くつもりだったのだが、ちょうどハンターＭがレンタカーを借りる予定になっていた。それに乗ってヘンピな所にハンティングに行くのだ。目的地はサイモンズタウンじゃないのだが、ちょっと寄り道すればなんとかなる。便乗させてもらおう。

「タダじゃダメだよ」

「金取るんかい？」

「あたりまえだろ、レンタカー代はタダじゃないんだから。でも、宿の前まで送ってやるぞ」

「う〜ん、送迎代はいくら？」

「○○ランド」

「ちょ、ちょっと高くないか？」

「高くはないよ、これには安全代も入ってるんだぞ。電車は恐いぞぉー、襲われるぞぉー。ケープタウンとサイモンズタウンの間の電車は強盗事件が多いんだぞぉー」

　う〜ん、さすが商売人だ。しかし、ケープタウン、サイモンズタウン間が危険だってことはホントなんだよな。悪い噂は聞いている。よしっ！せっかくだから送ってってもらおう。レンタカーなら襲われることはないだろう。安心して移動できるぞ！（帰りのことは何も考えていない私）

　さて移動当日。

　土砂降りです！ど土砂降りです！あんた今日は台風か？ってゆうぐらいの完璧な土砂降り！宿の出口からすぐ前の道路に停まってる車に乗り込むだけで、全身ビショビショになってしまった。大丈夫か？こんな土砂降りで車出せるのか？あ、安全運転で行こうな。

　車のワイパー、全然役に立ちません。視界１０ｍぐらい？レンタカーでよかったよ。電車なら全身濡れネズミになってるところだ。とゆうか、電車だったらこんな日は絶対移動しないな。

　今回泊まるホテルは、どこにあるのかあんまりよく分かってないホテル。本当はガイドブックに載っている高級ホテルに泊まる予定だった。普通の部屋は高くて絶対泊れないのだが、そこにはドミトリーがあってそこなら泊れたのだ。庭に時々ペンギンが遊びにやって来る素敵なホテルらしいのだ。ここに泊まるのを楽しみにしてたのだ。しかし、最近、そのホテルはドミトリーをやめてしまったらしい。す、すごく残念だぞ。どー考えても普通の部屋じゃ高くて泊れないじゃないか。

　サイモンズタウンに着いた頃には、雨もなんとか小雨になっていた。いやいや、レンタカー助かりましたよ。ありがとう。

　さて、適当に探してチェックインしたホテル。そこそこいいホテルで５０か６０ランドぐらいした。それでもサイモンズタウンでは安いホテルなのだ。ここで自転車も貸し出してくれるので（もちろんお金取る）、晴れたら借りて喜望峰まで行ってみよう。

　雨宿り２日目、やっとこさ雨があがった。今日行かねばまたいつ晴れるか分かったもんじゃない。ケープの二の舞はふまないぞ、好球必打ってやつだね。

　ここから喜望峰までは１０ｋｍ以上あるのだが、一直線の道なので迷うことはないだろう。ずっと海沿いの道なので景色もそこそこいい。だけど、ずっと上り坂なのだ。ムッチャしんどいぞ。４時間ぐらいかかってしまった。

　たどり着いた喜望峰。いや〜大観光地だね。大形バスつらねて観光客がイッパイ来てたよ。日本の団体さんまでいた。自転車でボーっと走ってたら横にダチョウがいたのには驚いたな。向こうも驚いて走って逃げてしまった。

　で、内容なのだが、正直言って、ま、こんなものかな。とゆう感じだ。特にどーとゆうことはなかった。ゆっくりまわっても３時間あれば充分だった。

　ただ、最南端と言われているケープポイントまで行った時はやっぱり嬉しかったね。アフリカ大陸の最南端まで来た。とゆう気分的な高揚感があって、看板の前で何枚も写真撮っちゃったよ。

　とゆうことでその看板。

　この先が最南端だ。

　帰りの時間も心配だったので早めに帰ったのだが、帰り道が楽なこと楽なこと！行きが上り坂ばっかりだったので、帰りは当然下り坂ばっかりだ。自転車ぜんぜんこがなくてもス〜イスイ進んでくれた。なんと１時間ぐらいで戻ってしまったよ。

　おっと、宿に帰る前による所があった。ボルダーズビーチだ。

　サイモンズタウンにはボルダーズビーチとゆう海岸があるのだが、そこに野生のペンギンがいるらしいのだ。だれだか忘れてしまったが、どこかで会った旅行者がボルダーズビーチをすすめてくれた。ペンギンだらけですごく楽しいと。

　ガイドブックの言葉より、旅行者の言葉の方を信じる私にとっては、素通りするわけにわいかない。宿からも近いし行ってみよう。

　そこは一種の保護区のようになっている。当然入るのに入場料がいるのだが、入り口の切符売り場には誰もいない。いいのか？そのまま入っちゃうぞ。・・・そのまま入ってしまった。だって、金払おうにも誰もいないんだもん。

　細い通路を歩いていると、いた！ペンギンさんだ！！２匹歩いてる。いやーー、お尻フリフリ歩いてるよ。むっちゃカワイイぞぉ！お尻フリフリとゆうか、プリンプリンしながらよたよた歩いてるよ。あぁん、たまりません！頭なでちゃおう！

　ガシュッ！

　いってー！クチバシでつっつかれちゃった。ペンギンさん、見かけによらず凶暴だぞぉ。狂犬病は大丈夫だろうか？（狂ペンギン病？）あれ？ペンギンは哺乳類？違うよな、タマゴからかえるんだよな。鳥類？あれ？ま、どーでもいいや。あ゛ーーーーー！赤ちゃんペンギンがいるぅ゛ーーーー！

　林の奥の方に赤ちゃんペンギンがいる！！なんか毛が灰色でフワフワしてる、大人とは全然違うなー。いやぁー小っちゃくてカワイイぞぉー。うーん、柵があって林の中には入れない。こっちには来てくれないのかなぁ、来てくれないよなぁ。

　林の中が巣になってるのかな？あっちこっちにペンギンが寝そべっている。おや、こっちの方が通路？木でできた通路が海岸に続いている。さっそく進んでみると・・・、

　ぐ、ぐぉーーーーーあ゛ーーー！！ペンギンだ！！海岸がペンギンだらけだ！海岸中ペンギンだ！！海岸がペンギンびたしだ！！！

　いやー物凄い光景だ。見とれてしまうぞ。残念ながら柵があって海岸には降りれないのだが、でも、こっから見てるだけでもすごい。

　いやいや、しばらくヨダレ垂らしかねない表情でみてたんだが、ホントすごい眺めだ。ちょっと他の場所にも行ってみよう。通路はまだあっちの方まで続いていたはずだ。

　いやあ、ここいいねー。通路の所々にもペンギンが歩いてる。そして、ちゃんと降りれる海岸もあるのだ。さすがにさっきの海岸みたいにペンギンびたしじゃないけど、何匹かペンギンがいる。そして泳いでるのだ！

　いやあ、ペンギン、泳ぐと早い早い。まるでミサイルみたいに泳いでいくよ。んでね、目の前でペンギンが列になって歩いてくれる。ん、もう！メッチャかわいいぞぉ！やっぱりお尻プリンプリン振りながら歩いていくんだ。

　頭なぜたくてソーっと手をのばすけど、すぐ気がついてクチバシでつっつかれてしまう。けっきょくさわることはできなかった。でもね、なんか私大満足だ！喜望峰よりはるかに楽しかった。

　ね、かわいいっしょ、このペンギンさん達。この海岸はペンギンの数こそそんなに多くはないが、なんたってペンギンさんのすぐそばまで寄れるのだ！近寄りすぎて噛まれても知らないぞ！

　結局翌日もこのペンギン海岸に来てしまったよ。モチロンその時はお金払ったぞ。

　ボルダーズビーチ、もんのすごくお勧めです！