あ゛つ゛い゛〜〜。暑いよー。ムチャクチャ暑いぞダルエスサラーム。絶対に４０度はあるぞ。散歩がつらいぞー。部屋にいてもつらいぞー。どっちもつらいならチンタラ散歩した方がマシかな。

　なんか、ダルエスサラーム、他の国の首都とは一味違う。

　町が少々小汚いのだ。一部、首都っぽいビル群もあるが、ウチの宿の近所は小汚いぞー。なんか馴染んでしまう。他の国の大都会の首都なんかよりよっぽどいいや。

　しかも、このダルエスサラームには、少数ではあるが、マサイ族がいるのだ！マサイ族が町を歩いてる！

　マサイ族。アフリカ旅行で私が楽しみにしてたコトの一つに、マサイ族があった。マサイ族に会いたい！

　そんなマサイ族ちゃんが町を歩いているのだ！そう、テレビなんかでよく見かけるあのスタイルで。

　細くて背が高くてヤリ持ってて（あ、ヤリは持ってなかったか）赤いマント着て、あのまんまのカッコだ。いやカッコいいぞぉ！中にはレストランとかのガードマンやってるヤツもいる。こいつはヤリ持って立ってるんだ。カッコいいぞぉ、写真撮りたいぞぉ。

　でも、マサイ族は写真撮られるのを嫌うってゆうのをよく聞く。ヘタに写真撮ったらヤリで刺されるかもしれない。う〜ん、でも写真撮りたいぞ。でもけっきょく撮れなかった。

　でもね、中にはおデブのマサイ族もいたのだ。

　あんた、マサイ族が太っちゃダメでしょう。イメージ台無しじゃないのさ。私ゃ人のコト言えないけど。

　さて、そんなダルエスだが、ヤッパリ暑い。ちょっとフラフラだぞ。冷房の効いた所で涼むか。

　ダルエスで唯一（私が行ける場所で）冷房が効いて快適な場所、それはインターネット屋さんだ。ダルエスには何軒かあるんだが、どこも冷房が効いてて快適なのだ。必要以上に長居して涼んでしまったよ。

　でね、そのインターネット屋さんを出ようとしたら、どうも日本人らしき人がパソコンの前に座っていたのだ。声をかけようと思ったんだけど、ちょっとあぶなそうな人だったから声をかけられなかったんだ。なんか、アジアでよく見かける典型的な長期旅行者だった。

　長髪グシャグシャ顔真っ黒ヒゲボーボー服ズタズタだ。こーゆー人に声かけた場合、ロクなコトがないのだ。「あぁん、何だこの軟弱野郎。気安くオレ様に声かけんじゃネーよ」的なこと言われるのがオチだ。

　う〜む、アフリカにもこの手の長期旅行者がいたのか。

　とゆうことで、声をかけずにそのまま出てしまった。そしたら、町を散歩してたら、偶然再会してしまったのだ。自転車屋の前で長髪顔黒ヒゲ日本人が何やらやり取りしてたのだ。２回も会ったんだから声かけた方がいいんだろうな。

「あのー、日本の方ですか？」

「あぁん、何だこの軟弱野郎。気安くオレ様に声かけんじゃネーよ」なんてコトは一言も言わなかった。見かけによらずこの人は、普通の受け答えをするまっとうな人だった。いやー、人を見かけだけで判断するモンじゃないな。

　なんか話しを聞いたら、この人すごいんだ。自転車に乗ってアフリカを旅行しているらしい。いわゆるチャリダーだ。

　南アからスタートして、自転車だけでずっと北上してきたんだって。そして今タンザニアにいる。最終的にはエジプトまで行くんだって。

　すごいね、気合いの入った人だよ。そりゃ自転車でずっと旅行してりゃあ顔も真っ黒になるわなぁ。特にタンザニアみたいなクソ暑い国、自転車で移動するのは並大抵のコトではないぞ。

　しかしまあ、色んな旅行者がいるもんだ。彼とはその場で別れたが、たぶん、もう会うことはないだろう。旅行スタイルが違いすぎる。彼の旅の無事を祈りつつ、そのまんま散歩を続けた。

　そしたらねぇ、また別の日本人に会ったのよ。ここ、意外と日本人が多いのかな？

　ところが、この彼、私の知ってる人だ！ジンバブエのハラレで同じ宿だったテッシー君だ。例の裁判所にも一緒に行ったのだ。いやあ、こんな所で再会するとは。

　テッシー君はねー、変なヤツなんだ（モチロンいい意味でね）。

　なんかねー、しゃべるときユラユラ揺れながらしゃべるんだ。「そおっスかぁ〜？ボクって揺れてるっスかぁ〜？（ユラユラ）」って感じでね。ぱっと見、ひ弱そうなんだけど、彼は学生時代登山部にいたんだ。ほんで今回、キリマンジャロに登るのだそうだ！

　すごいね、タンザニアといえばアフリカ最高峰の山、キリマンジャロなんだけど、私はふもとから眺めるだけのつもりだった。それを彼は登るんだ。いやー、やっぱり人は見かけによらないね。

　で、テッシー君の話しでは、彼の泊まってる宿に（私の泊まってる宿のすぐ近く）二人日本人がいるんだって。んで、せっかくだから今日の晩メシをみんなで食うことになった。なんか、安くてウマイ店を知ってるらしい。それはゼヒ食いに行かなくては！

　んでね、夜になってその日本人に会ってビックリしてしまった。二人いる日本人の内の一人が、昼間会ったチャリダーさんだったのだ。

　いやー、まさか又会うとは思わなかった。ひょっとしてこの人とは縁があるのか？

　んでみんなでメシ食いながら色々話ししたんだけど、色々情報を教えてもらったんだけど、ここの警官、ダルエスサラームの警官、最悪らしいんだ。警官が率先して悪事を働いているらしい。旅行者を見つけては難癖つけてワイロをせしめようとしてるんだ。一番多いパターンがマリファナ売りと結託している場合だ。

　町中でマリファナ売りが旅行者に声をかけ、商談が成立し現物を出したとたん、警官がやって来るのだ（モチロン本物の警官）。そして旅行者に「何をしてる！逮捕するぞ！逮捕がイヤなら罰金払え！」と、こうなるのだ。

　最初からそんな物買わなければいいんだが、買わなきゃ買わないで他の手を使う。

　旅行者が無視して通りすぎても、道の真ん中で無理やりマリファナを出すんだ、そして出したとたんに警官がやって来る。

　こりゃタチが悪い。そりゃ中にはちゃんとした警官もいるんだろうが、悪徳警官の方が圧倒的に目に付くのだ。

　あ、そーいえば私、ダルエス到着早々に若造警官にわけの分からんコト言われたんだっけ。ありゃ何か？最初っからワイロ目的だったんだ。

　あぶなかったなー。あんとき急いでいなければ、警官が若造じゃなければ、私もワイロをせしめられてたかもしれない。う〜ん、これは、以後気をつけなければ。

　しっかし、ダルエス警官ロクなモンじゃないなー。気温もバカ高いし、どっかヨソの町に移動するか？

　とゆうことで、移動することにした。場所はダルエスのお向かいにある島、ザンジバル島だ。

　この島はタンザニア有数のリゾートアイランドなんだ。モザンビークではリゾートできなかったから、ここでちょっとリゾートしよう。

　ザンジバルへは船で行くんだけど、その船代が高いんだ。３０ドルぐらいする。安い船もあるんだけどねー、なんか到着の時間が中途半端なんだ。夜の到着になってしまう。

　船代も高いがザンジバルは宿代も高いのだ！最低でも７〜８ドルする。夜着くとその日はただ泊まるだけになってしまう。これじゃあ宿代一泊分がもったいないよ。

　そんなわけで、ケチな私ではあるが、高い方の船でザンジバルに行くことにした。すごいぞ、高速艇だ！