さて、アフリカです。はっきり言って、私、アフリカにはそんなに興味はなかった。なんか、旅行が大変そうだな、とゆうぐらいで。では、なぜアフリカに行くのか？それは、

　これが見たい！前回、イランで皆既日食を初めて見て、感動しまくってしまったのだ。あれは２０世紀最後の皆既日食だった。それならば２１世紀最初の皆既日食を見ないわけにはいかないだろう。

　その日食が、２００１年の６月末にジンバブエで見られる。ならば行ってみましょう！とゆうことになった。

　はっきり言ってアフリカのことなんか何にも知らない。とりあえず“アフリカ＝危険”とゆう認識はあるので、色々と危険情報だけは集めておいた。

　んで、関空〜ジンバブエ（エジプト経由）の往復チケットを買った。４５日フィックスの往復チケットだ。

　これねぇ、片道は無いんだって。あっても往復切符の方が安いらしい。フィックスチケットなので、復路チケットの払い戻しは出来ないし、帰りの飛行機に乗らなかった場合（私は乗るつもりはないのだが）そのチケットは単なる紙切れになってしまう。もったいないと言えばもったいないのだが、しかたないんだろうな。だれか、こーゆーチケットの有効利用の方法を知らないだろうか？

　ま、最悪、アフリカが気に入らなければ４５日で帰ってくればいいか。

　とりあえず、いつものように、一応、ほとんど当てにならない予定をたてた。

　まず半年ぐらいでアフリカを旅行し、その後ヨーロッパをちょこっとだけ回る。とりあえずアイルランドには行きたいな。それからアジアを半年ぐらいかけて横断し、最後はタイから飛行機で帰る。もしくは中国から船で帰る。

　う〜ん、我ながらホレボレする計画だ。とりあえず、基本的にこの予定にしたがって、私の長期旅行が始まった！

　初めてのアフリカの地、ジンバブエに到着。飛行機の便がよくって午前中の到着だ。

　まずはビザなんだが、ジンバブエは空港で簡単にビザを発給してくれる。しかも何にも言わずに（ビザ代は取るんだけど）３ヶ月もくれるんで、けっこう余裕のある旅行が出来そうだ。

　さあって、とりあえず空港で１００＄両替して、タクシーで町中をめざそう。いつものとうりタクシーの運ちゃんと値段交渉。けっこうみなさん強気なのだ。あんまり値下げしてくれなかった。ま、最初だもんね。あんまり無理しちゃいけない。そして、目指すホテルは『PowPow Lodge』。

　アフリカには三大日本人宿とゆうのがあるのだけど、『PowPow Lodge』はその中の一つ、ジンバブエの日本人宿だ。とりあえずここに行けば日食情報もいっぱい仕入れられるだろう。

　タクシーはドンドコ町中に向かって走っているのだが、なんか、私がイメージしてたアフリカとはだいぶ違う。なんか、ものすごい都会だ。私の頭の中では、タクシーで移動中に象やらシマウマやらがそこらじゅう走ってるかと思ったのだが、そんなことはまるでなく、デッカイビルが立ち並ぶ大都会だった。

　さて、タクシーの運ちゃんが宿まで連れてってくれたのだが、そこはまぁったく別の宿だった。運ちゃんにPowPow Lodgeの名前を言って「知ってるか？」って聞いたら「おーおー知ってる知ってるまかせろ」って太鼓判おしてたのに。

　こーゆー場合、運ちゃんと宿の親父が結託してて後で紹介料をもらう、とゆうパターンがあるのだが、どうも今回はそーゆーのではなく、たんに運ちゃんが知ったか振りしてただけみたいだった。私を下ろしたら、運ちゃんはさっさと帰ってってしまったよ。出てきた宿の兄ちゃんも「いや、ここは違う宿なんだけど」と困っていた。

　しかたないので、一応宿の値段聞いて部屋も見せてもらった。値段もそんなに高くないし部屋もキレイで、なかなかいい宿だったんだな。しかも、私はドミトリーに泊まろうとしたのだが、なんか客が少ないらしく、１０人ぐらい入れるでっかいドミトリーに私一人で泊まれるらしい。ものすごくでっかいシングルルームだ。そして、なによりも気に入ったのが、コーヒーが飲み放題なのだ！しかも、インスタントじゃなくてちゃんと沸かして作る奴だった。

　うーん。とりあえずこの宿でいっか。後で日本人宿に顔だして情報仕入れればいいや。

　それに、あんまり知らない町で大きな荷物背負ったままウロチョロするのは良くない。ここ、首都ハラレはそこそこ治安も悪いらしい。いくらなんでも真っ昼間に襲われるとは思わないが（真っ昼間に襲われた経験のある奴が言うセリフじゃないぞ！）アフリカ初日なんだから用心するにこしたことはない。

　と、ゆうことで、この宿に泊まることにした。さっそく無料のコーヒーを頂いてのんびりさせてもらった。泊まり客の人とも話ししたのだが、どうも今泊まってるのは欧米のアベックとザンビアから来たとゆう三人姉妹だけらしい（美人三姉妹じゃないのがちと悲しいぞ）。

　欧米カップルはやっぱり日食を見に来たそうなのだが、自分たちでレンタカー借りてカリバ湖の方まで二人で行くらしい。バスとかで行くんだったら私も便乗したんだけどな。どうも、そのカリバ湖付近で二三日キャンプするそうなのだ。それはちょっとおじゃまできないよな。

　一応日本出るときに日食情報を集めたのだが、首都のハラレでは部分日食は見れても皆既日食は見れないのだ。

　前回、イランで日食を見た経験で言わせていただくと、部分日食と皆既日食ではまぁーーーーーったく違うのだ。雲泥の差とか、そんなレベルですらない！アントニオ猪木対スタンハンセンの試合を見に行ったのに、前座の一試合だけ見て帰ってくるようなもんだ（たとえが古いぞ）。だから、皆既が見れる場所まで行かないことには意味がない。

　そして、ジンバブエで皆既日食が見れて、なおかつ簡単に移動できそうなのはモザンビーク国境近くのニャマパンダとゆう町（村？）ぐらいなのだ。そこはなんか、なーんにも無いたんなる国境の町らしい。

　ほかの所でも皆既が見れて、なおかつ景色とかのすばらしい場所もあるにはあるのだが（アベックの行くカリバ湖付近とかさ。国立公園になってんだな）、公共の交通機関が無い、もしくはあってもすごく不便な所ばっかりなのだ。

　実は今回の旅行、けっこうギリギリまで出発に手間取ってしまって（って、歯の治療してただけなんだけど）出発が日食前のギリギリになってしまった。なんと明後日が日食の当日なのだ。なので、あんまりややっこしい所に行く余裕がないのだ。

　なもんで、唯一手軽に行ける（と言ってもバスで片道４〜５時間かかるらしいのだが）ニャマパンダを日食観測地とした。したのはいいのだが、どこのバス停からどのバスがニャマパンダ行きなのか何時に出るのか、まださっぱり分からない。さっぱり分からないんだからさっさと情報集めに行きゃあいいんだが、ま、もうちょっとのんびりさせてよ。

　んで、のんびりと庭を見ながら三杯目ぐらいのコーヒーを飲んでたら、ザンビアから来た美人じゃない三姉妹の一人がやって来た。

　この人達、カリバ湖の国立公園まで旅行しに行くとゆう。てっきり日食見に行くかと思ったら、日食にはあんまり興味がないらしいのだ。部分と皆既の区別もあんまりないぞ。

「せっかくカリバ湖まで行くんだから絶対に皆既が見れる地区まで行くべきだ」って力説しても「部分も皆既も一緒じゃん」と、全然分かってくれない。「車で行くから、なんならあんたも一緒に行く？」とか誘ってくれたのだが、嬉しい誘いではあるが、この人達についてくと皆既が見れない可能性がおっきいぞ。やっぱ自力でニャマパンダまで行くしかないか。後で行き方調べに行く方が確実だな。

　ところで、このお姉ちゃんは今、マッサージの勉強中であるらしい。私にマッサージの練習台になってくれない？とか言ってきた。

　おー、飛行機の長旅で肩がこってるからちょうどいい。さっそくマッサージしてもらおう。ちょっとぐらいへたくそでもかまわないぞ。

　え？今じゃなくて夜？なんで夜なんだ？ま、いいか。先に情報集めに行って来よう。

　・・・で、あっとゆう間に夜になりました。

　広い広いドミトリーの一人っきりの部屋で、真ん中のベッドに寝そべってマッサージを始めてもらった。いいのかな？いくらドミトリーと言っても、これじゃあシングルルームと変わらないぞ。夜の部屋で二人っきりでモミモミされたら。変な気分になっちゃうぞ。この姉ちゃんが美人だったら、ただじゃすまない所だぞ。

　んで、始めてもらったのだが、うつ伏せになって背中から揉んでもらったのだが。

　へえったくそだ！この姉ちゃん、もんのすごく下手くそだ！なんか、揉んでんだかさすってんだかなぜてるだけなんだか、全然気持ちよくないぞ。とゆうか、気持ち悪いぐらいだぞ。いくら勉強中とは言っても、これはあんまりだぞ。姉ちゃんマッサージのセンス無さすぎ。マッサージ師あきらめて他の職業目指した方がいいぞ。

　出来ることなら、ここでやめてもらって部屋に帰って欲しいのだが、そーゆーわけにはいかないわなあ。ってお前、なにＴシャツの中に手ぇ入れてんだよ。背中じかにさすってどーすんだよお。え？こらっ、なに抱きついてんだ！背中にほおずりしてどーすんだよ！おい、こらっ！

「ユーアーグッド。ベリーナイス。グッド」

　い、いや、あの、こら、なんでこーゆー展開になるんだ？私ったらモテモテ？アフリカじゃあこのての顔がモテるのだろうか？しかし、はっきり言ってこのお姉さんとはそーゆー仲にはあんまりなりたかないぞ。なんたって顔がウーピーゴールドバーグそっくりなのだ。あ、別にウーピーゴールドバーグがブスってわけじゃないぞ。あの人は私も好きな女優さんだぞ。しかし、それとこれとは話しが別で、あ、私ったら何言ってんだか。あ、でも、据え膳食わぬはって言葉もあるし。あ、でも、やっぱりこの人とは・・・

「ハウマッチ？」

　へ？は、はうまっちぃ？

　こ、この場合のハウマッチはあれだよな、『私はいくら払えばいいの？』って意味じゃないよな。当然だよな。『あなたはいくら払ってくれるの？』って意味だよな。よな。と、ゆうことはあれか、このお姉さんはその手のご商売のお方なのか？そ、それはまずいぞ。非常にまずいぞ。アフリカでその手のご商売の方のエイズ感染率はすごいものがあるはずだぞ。下手なくじ引きよりよっぽど当たる率が高いぞ。こ、これは、この人が大美人だとしてもそーなってはいけないぞ。これは、ちゃんと向き合って断らなくてわ！

　えーっと、とりあえず寝返りうって仰向けになってから・・・ってこらぁーーー！あんた、いつの間に上半身裸んなってんのさあ！なんて手際がいいんだ。

　あーー！こらこらこら、胸なんか揉ませてくれなくてもいいから・・・あん、柔らかくて気持ちいい。違う違う違う！だあーーー！キスはやめよう！キスはいい！！それはやめとこう！こらこらこら、ズボンは脱がなくてもいいから！えっ？コンドームはあるかって？いやぁ私は持ってないんだけど・・・ってそーゆー問題じゃあないだろっ！

　あ、あ、あのね、えーっとぉ、「あ、あいらいく せっくす ういず らぶ。ば、ばっと、あい どんとらいく せっくす ういず まねー」こ、これでわかるだろうか？「ゆ、ゆーはふとぅーごーばっくとぅーゆあるーむ。あ、あのねその・・・」

「・・・ＯＫ」

　・・・よかったあー。素直に応じてくれて服を着だした。あーーーよかった。ここまできて断ったら逆上されるかと思ったよ。この部屋で二人っきりでこの状況だったら、言い訳できないものなあ。

　お姉さんは「それじゃあね。また明日ね」とか言って部屋を出ていってくれた。

　あ、明日も又来るのだろうか？