中国に行くにあたって、私には詳細な行動計画があった。それは、広州に行ってたらふくウマイ中華料理を食い、昔っから憧れてた雲南省の昆明に行き、その下の方にあるシーサンパンナに行って水カケ祭りを体験する！なーんて緻密な計画なんだ。
しかし、上海のドミトリーで出会った１人の日本人の言葉によって、この緻密計画はほとんど実行されなくなってしまった。
「昆明に行くんですかあ？やめた方がいいですよ。今はあそこは単なる都会ですからネー。面白いことも何ともないですよ。雲南に行くんだったら絶対に麗江（リージャン）です！それしかないですよ」
リージャン？何だそれは？聞いたこともないぞ。とりあえずは、そんなに勧めるんだからチョットは寄ってみよう。
上海を出てから私は黄山とゆう所へ行った。山に登って山水画の世界を見るとゆう中国有数の景勝地だ。なんたって世界遺産にもなっている・・・らしい。
黄山には３日滞在しました。で、３日共雨です。しかも土砂降り。「こんな土砂降りの中、険しい山なんか登れるかいなーー！」
洗濯物は乾かないわ体はなんか湿ってくるわ、後ろ髪を引かれながら黄山を後にした。ったく、何しにここへ来たんだか。
黄山のリベンジとゆうわけではないのだが、次は桂林に行った。ここは船に乗って川下りをし、やっぱり山水画の世界を見る所だ。
・・・４日居ました。ハイ、４日共雨です。コンチキショーー！
４日目は意地になって川下りをした。モチロン雨だ。ここで帰った日にゃあ何しにここまで来たかわかんないもんね。
本当は外国人は外人料金を取られて４００元だか５００元近くするのだが、なんとか中国人料金にしてもらった。
「我、中国人！同様的顔面！問題没有！」とかワケわかんない事、筆談でやってやっとこさ船券が買えた。
しかし、雨なんだな。桂林の川下りは霧に煙る山水画の世界を見るわけだから、晴天だと少し面白く無いのだが、それにしたって雨よかましだぞ。霧が出過ぎて本当に近くの山しか見えなかった。あんまり面白くなかったぞ。なんか、今回の旅行は、あんまり面白くないぞ。
さあ、気を取り直して今度は昆明だ！今度こそ晴れてくれよ！
ところで、中国のバス移動は毎回毎回おもいっきり音楽をかけるのだ、大音響で。他の国でもよく有ることなんだが、他の国と中国は決定的に違った。
音楽が素晴らしいのだ！けっこう若い連中が歌ってるポップスなのだが、ものすごく良いメロディーなのだ。なんと言うか歌詞はわからないんだが、心に染み入るメロディーで聞いてて少しも飽きなかった。
その中でも、特に気に入った曲があったのだ。
♪ ムンチョビ ムンチョ ムチョムチョムンチョ ムンチョボビレビ ムンチョビレ〜〜 ♪
とかゆうメロディーだった。このＣＤが欲しくて店頭でメロディーを口ずさんだんだけど、だーれもわかっちゃくれなかったぞ、コンチキショーめ！
さて次は昆明だ。・・・本当に都会だった。これじゃあ上海と変わらないじゃないか。なんかガッカリしてしまった。
トボトボと宿探しをしてたのだが、バス停を通りかかった時、大理行きのバスの呼込みをやっていた。もう夜の１０時をまわろうかとゆう時間なのに、８時４５分発のバスの呼込みをやっていた。出発時刻は何の為にあるんだあ？どうも昆明のバスは客が集まらないと出ないらしい。出発時刻も何もあったモンじゃない。
でも、ちょうどよかったので昆明は素通りして、同じ雲南省の大理に行くことにした。
・・・大理、良いです！やっと、やっと、中国で気に入った場所ができたよ。ここはお気に入りだ。なんと言うか、散歩してて楽しいのだ。古い町並みがあって路地があって朝の公園では太極拳をやっていて道には屋台がイッパイあってしかもウマくて、ここは天候待ちじゃなくて、本当に気に入って滞在した。５日ぐらい居ただろうか？
ところで、中国と言えば何と言っても中華料理だ！ハッキリ言ってやっぱりウマイ！さすが本場だ！
しかし、いくらウマイと言っても問題はあった。メニューが読めないのだ。漢字で書いてはあるのだが、何が何の料理だかサッパリわからない。
朝とか昼は、さしさわりの無い麺類とか肉まんの類いを食っていたが（しかしウマイ！）夕食はやっぱり豪華にいかなくっちゃあ。とりあえずメニューを見て、フィーリングで適当に頼むのだが、これが又失敗ばっかりだ。勝率３割無いんじゃないだろうか？
一度、鍋を食べたのだが、うまそうな鍋だった。しかし、グツグツ言い出した頃から少しおかしくなってきた。スープが赤いのだ。しかも尋常な赤さじゃない！真っ赤っ赤だ。ハイ、辛おございました。それはそれは辛おございました。気が付くと私は涙を流していた。泣きながらメシ食ったのは初めてだぞ！コンチキショーめ！
それから、こんなのもあった。普通さあ、中華料理の料理する時の音って「ジャッジャー」とかゆうよね。でもね、料理が始まったら「ゴンガロン ガランゴロン ゴロンゴロン」とか鳴っているのだ。な、何食わせる気だ？岩石でも出てくるんじゃないだろうな？
そして、出てきたのは、巨大タニシだった。しかもテンコ盛り。えーえーえー、ビール飲みましたよ。こんな物、ビールのツマミにしかならないじゃないか。しかもこのタニシったら、殆どが子持ちでやんの。タニシの身の中に小っちゃな子タニシが２匹ぐらい入ってるんだ。食ってたら「グォリン」とか音がして歯がメッチャクチャ痛かったぞ。おかげで奥歯の詰物が２つも取れてしまったじゃないか！ドーしてくれるんだあ！
んな事をやってるうちに、次はいよいよ麗江（リージャン）だ。魑魅魍魎とトンでもない個性的な連中と数々の出来事と変な事件が待ち受けている、リージャンへと向かう事となった！
