さあってミャンマーだ。色んな旅行者が絶賛するミャンマーだ。ミャンマー人が信じられないぐらい親切らしいのだ。ここんところチョット疲れてたので親切な人に囲まれてノンビリ休養しよう。それに、今月、４月の12日から何日間か水掛け祭りが始まるのだ。老若男女外国人に関らずバケツの水をブッカケられる水祭りだ！いったいどんな事になるんだろうか？楽しみなんだぞ。
しかし、すごく行きづらいのもミャンマーだ。
まず国境がどこも開いていないのだ。タイ、ラオス、中国、バングラデシュ、インドと、山ほど隣国があるのに、そのどーれも国境が空いていないのだ。もしこれらの国境が空いていたらアジア横断旅行がすごく楽になるのに。猿岩石だって昔それで苦労したモンな。
今、ミャンマーに入ろうとしたら飛行機を利用するしかない。お隣の国にいたとしてもワザワザ高い金出して飛行機を使わなきゃ入れないのだ。そしてもう１つ、ミャンマー入国には強制両替制度とゆうトンデモない制度があるのだ。
ミャンマーに入国するに当たっては、どんな人でも300ドル分を強制的に両替させられてしまうのだ。しかも、FECとゆう訳の分からん貨幣に。
FECとゆうのは、ミャンマー国内でしか通用しないUSドルと等価の貨幣なのだ。一応、1FEC=1USドルとゆうことでUSドルとなんら変わらない価値で使える（らしい）のだが、当然ながら他の国に行ったらこんな物、紙切れ同然だ。
ミャンマー国内に外貨を落とす為らしいのだが、こんな迷惑な制度はないぞ。たった１日しか滞在しない人も何ヶ月滞在する人も、みーんな300ドル分両替させられてしまうらしい（１日しかいない人なんかたまったもんじゃないぞ）。
ので、各旅行者はそれぞれに強制両替対策なるものをあみ出しているらしい。
トイレに隠れて何とかする人。ミャンマー人の振りして両替所を素通りする人。係員にワイロを渡してまけてもらう人。しかし噂がほとんどで、どれもあんまりあてにならないのだ。
さて、どーなることやら。
パスポートのチェックをする所も、たんなる机とイスだぞ。陸路国境のイミグレと大差ないぞ。そして、そのすぐ後ろには強制両替所の机があった。すぐ後ろだ、2mと離れていない。こんなに近くじゃあトイレに隠れるどころじゃないじゃないか。トイレ隠れ作戦はハナから無理じゃないか。次は知らんプリして通り過ぎる作戦だな。
パスポートチェックのオジサンは「あんたはアッチね」と両替所を指さしたが、聞かなかったことにしよう。
両替所を横目で見つつ通り過ぎようとしたら、ガードマンの人に呼び止められてしまった。「わ、私はミャンマー人」ガードマンにニコニコしながら両替所を指さされてしまった。どっからどー見ても日本人の私には通用しなかった。もうワイロ作戦しかないじゃないか。
両替所のお姉ちゃんは当然のように「300ドル分ね」と言ってきた。とりあえずはやってみよう。
「ディスカウントプリーズ」
「いくら？」
へ？あ、えーと「100ドルにして」
「んじゃあ10ドルちょうだい」
へ？あ、えーと「5ドルじゃダメ？」
「うーんと、何日いるの？」
「えーと１ヶ月ぐらい」
「・・・ま、いいわ。じゃあ105ドルね」
いいのか？こんな簡単にワイロ受け取っていいのか？すぐ前はイミグレなんだぞ。罪悪感は無いのか？お姉ちゃんはニコニコして105ドル受け取った。悪い事してるような雰囲気はミジンもないぞ。うーん、何のための強制両替なんだか。
・・・しかし、ナンも考えずに5ドルのワイロ払ってしまったけど、私、ココには１ヶ月近くいるんだぞ、300ドル分ぐらい使い切ってしまうんじゃないだろうか？ミャンマー１ヶ月でどれぐらい金使うんだろうか？5ドルのワイロは得か？損か？
なんか、納得できないけど、ま、いーか。取りあえず市内に行こう。階段を下りるとプリペイドタクシーの姉ちゃんが手を振っている。メッチャメチャ愛想がいい。市内までは5ドルらしい。取りあえずお約束だ「ディスカウントプリーズ。3ドルがいい」
「ＯＫ」
あれ、なんてあっさりまけてくれるんだ。もうちょっと安く言っときゃ良かった。タクシーの払いはFECでいいそうだ（ま、そりゃそーだわな）。
とりあえずガイドブックに載っていたホテルに泊まって（4ドルなんだけどガンとしてまけてくれなかった）その辺散歩しよう。現地通貨の両替もしなきゃいけないし（FECから現地通貨に両替するのだ。ホテル代はFECでいいけども、屋台の飯屋や小物なんかはやっぱり現地通貨が必要だ。なんて面倒くさい制度なんだか）
さあ、なんだかんだ言ってもやって来たミャンマーだ！どんな事があるのやら。
